作曲家ついてのQ&A
Q.サンサーンスのバイオリン協奏曲3番を練習しているのですが、この曲が作られた年や時代背景、またサンサーンスがどんな時期だったのかなど詳しく教えて下さい。
A.長くなるので詳しくは書けませんが、1880年に作曲されたこの曲は名バイオリニスト、パブロ・サラサーテに演奏してもらうことを前提として書かれ、翌年にサラサーテによって演奏されています。当時フランスでは器楽音楽が衰退気味で、サンサーンスは、フランク、ビュシーヌらと「国民音楽協会」を設立し器楽曲の復興に力を注いでいましたが、その産物といえる曲で45歳という円熟期に向かう年齢の傑作といえる曲です。
Q.作曲家はだいたい若くして亡くなっている人が多いのですが、その一番の原因というのは何ですか?
A.統計をとったわけでは無いので詳しい数字はわかりませんが、作曲家の平均寿命が短いという事は無いと思います。短命の作曲家の代表はシューベルト、モーツァルト、ショパン、メンデルスゾーンといったところでしょうがそれぞれ死因は異なっています。強いて言えば、非常に不規則な生活及び芸術家に有りがちな躁鬱的な精神が寿命を短くしているのかもしれません。因みに、ピアニストや指揮者は平均的に長命と言われています。これは、指の運動や全身運動で脳に活力を与えるなどの効果があるからとも言われています。
new05.gifQ.作曲家の名前が本によって違うのですが、間違いではないでしょうか?例えば、ヴィヴァルディとビバルディもしくはヴェートーヴェンとベートーベンなど
A.これは外国語名を日本語でどのように表記するかという問題です。日本語に無い"V"の表記の仕方がその時代の文部科学省の決定によって変わったりするので、どちらが正しいとは言えませんが。。。ヴィヴァルディもVivaldiですが、日本語の発音ではVの発音はありませんので、最も近い「ビ」をそれに当ててビバルディと表記する場合もあります。イタリア語はローマ字に発音が近いのですが、フランス語やドイツ語などではなかなか日本語に表記しづらいものもあります。その昔、ドイツの文豪ゲーテ(Goethe)を「ギョエテ」と訳していた時代があったそうで、それを風刺して「ギョエテとは 俺の事かと ゲーテ言い」などという川柳もありました。